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Born Conduction Life in 軽井沢

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2010年04月06日

春霞というテーマ 梅が咲く

寒さという緊張感から解き放たれる穏やかな朝が、日に日に増えてきた。木々の間を軽快に通り抜けてゆく野鳥の群れを目で追えば、ジェットコースターのような動きをしている。春になることが嬉しくてたまらないのは、鳥もヒトも同じだ。

いつの間にか、空の色は”ペール・ブルー”になった。眼鏡をかけても、ぼんやり。浅間山の輪郭はそんな空に今にも融けていってしまいそうだ。冬の、あのクッキリとハッキリとした空の青に、懐かしささえ覚える。

稽古に行くと、ソメイヨシノの枝を渡された。東京では自然のままの状態で既に満開だというのに、こちらではまだ花屋でやっと手に入る花である。「”春霞”をテーマに、”私の花”を生けてみてください。」と言われる。花型にとらわれずに、これからは自由に生けていって良いというのだ。嬉しいことである。しかし、実際にやってみると難しかった。まず花器のチョイスだが、いろいろあって目移りしてしまう。鉢か筒か?単数か複数か?磁器に陶器にガラス...質感に色あい。暫く考えた後、私はざらざらとした肌の素朴な陶器を手に取った。中に剣山を落とし、渡された数本の枝を見る。枝と向き合っている数分間のうちに、私の中では不思議なことが起こっている。枝が向かっていった”正面の顔”がそろりそろりと見えてくるのだ。それはすなわち、太陽のある方角。植物は、みんなそうだ。華道の世界に飛び込んで良かったと思うことのひとつに、植物の表情が少しずつ見えてきたことがある。

10.04.06.春霞をテーマに桜を生ける.jpg

今日の軽井沢は、18℃くらいまで気温が上昇した。ゴールデン・ウィーク頃の陽気と言うより、もっと先の”汗ばむ暑さ”だったと思う。日中は、七分袖の首の大きく開いたカットソー一枚で充分で、冷たい飲み物が喉に心地良かった。

明日は今日より10℃くらい下がって平年並みの陽気になるというが、薪ストーブを焚かずに過ごす夜は、夏が来たと錯覚するに充分。お隣さんの庭に目をやると、暗がりに白く光る幾つかの小さな花を見つけた。梅だった。桜の花は(空に近い)高所から咲くのに、梅というものは地面に近いところからひっそりと咲きはじめる。土の温もりをそのままに伝える...きっと純粋無垢な花なのですね。

posted:2010年04月06日 19:11

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