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2009年06月17日
蝉の雨宿り 巣立ちの時
時刻はもうすぐ10時、ようやく日差しが木々を照らしはじめた。地面も、そこに生える草木も、建物も、すべてが雨を浴びた後で水気を帯びている。窓を開けると、デッキ用の椅子に蝉がはりついていた。僅かな窪みを見つけて、いつから雨宿りをしていたのだろうか?それとも、孵化したばかりで黒い椅子を木と勘違いしているのかもしれない。いずれにしても、「どうしてここに?」。

暫くすると、よたよたと椅子の角まで歩いてから、ニレケヤキの幹へ飛び立っていった。飛び方が何ともぎこちなかったので、やはりまだ地上の暮らしは始まったばかりの様子。蝉は羽が命である。今日一日、彼らの大合唱が一度も聴こえてこなかったのは、空気が湿ったままだったからだろう。野生で生きるものは成長の過程がびっくりするほど早いので、見ている私達はとても楽しい。先週まで、野鳥の雛の鳴き声(ピヨピヨという)が一日を通してひっきりなしに耳に届いていたが、ここにきて急に静かになった。もう、雛ではなく子供と呼べる大きさに育ったようである。この時期は、景色の映り込んだガラスに野鳥の子供がよく激突して脳震盪を起こしている。正面から減速せずに突っ込んできた場合は、まず即死である。手に取ってはじめて知る、命の重さ。いろいろ対策をとっても、霧の出ている日などは特にわかりづらいようだ。透明なガラスは、建物の中で暮らす人だからこそ望み、この世に生まれた人工物だろうと察する。室内で暮らしていても、自然の織りなす姿・空気・風を取り込みたいと思ってしまうのだから、やっぱり人は自然のなかで共に生き続けることを望んでいる。
この春、リョウブの下に地植えした山紫陽花 七変化。ガクアジサイのような花は木にも多く、見上げていた高所から腰の下へと、同じ花が目線まで下りて来てくれたように思えて嬉しくなる。

posted:2009年06月17日 18:35



