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2009年05月25日
白い妖精 あらわる

木漏れ日の下で風に揺れるヒメシャガを眺めていたら、視線の先にもっと涼しげな花を見つけた。苔に覆われてゆく石垣で、ようやく一輪の花を咲かせたのは西洋オダマキ。姿形は紛れもなくそうなのだが、このような清楚な白い花に見覚えはない。

昨年までは、淡いライラック色に中が黄色という、華やかで”しっかりと顔を上げた”花だった。それが、今年は突然真っ白になって、ミヤマオダマキのように少しだけうつむき加減になっているではないか。まったく、信じられないことが目の前で起きている。様々な緑がうごめくこの季節、白は緑にとけ込みながらも特別に際立った存在となることを知ってのことなのだろうか。それとも...。
植物は、私達ヒトが気づくより遥かに早いスピードで、自分が置かれている状況を察知する。そうして、あるべき姿へと変化し淘汰を続け、あり続けていくのだと思う。我が家に根を下ろすものと、そうでないものがあるように...。だから、庭とは尽きるところ そこに暮らすひとが”理想とする環境”を生もう、育てようと試行錯誤する、ひとつの空間なのだと思えてきた。どんなに小さなスペースでも、この星の一部分を構成していることに変わりはない。表面だけを所有して、借りているだけでもない。そこにあるのは、たったひとつのものを皆で共有しているという事実だ。左右に歪んだ地平線を見て、まあるい星の一部分に小さな自分が立っていることに気づいた時の、初めて地面を意識した感動は今も心のどこかに残っているはず。目の前で日々繰り広げられる自然の営みを、これからもずっと感じとっていけたら、嬉しい。
posted:2009年05月25日 22:49



