« 山菜とムササビ 夏の夜 | to Top | 花の居心地 »
2009年05月12日
今こそ新鮮な お下がり
デッキに並べたこれらの花器は、およそ40年前のもの。ご近所さんに華道を習い始めたことを話すと、「私も、むかーし習っていたのよ!」と急に笑顔になった。偶然、流派も同じことがわかって意気投合。「そう言えば...」と言って、地下室へ姿を消した奥さんが腕にかかえて”上げて”来たものが、これらの花器だった。「全部あげるので、使ってもらえないか」と言う。こんなに古いものでも役に立てるなら、これまで捨てずに来て良かったとも。基本の水鉢や剣山など、今から揃えようと思っていた矢先のことで、とても嬉しい。地下の暗がりで眠りについていた花器が、まさに日の目を浴びた瞬間だ。

すべてのモノは、少なからず当時の流行をくみ取ってこの世に存在していると思う。最新のデザインだけに囲まれた暮らしは豊かかもしれないが、それらが放つ空気感に(精神面の)裕かさは感じられない。何か、とても大事なものが欠如している気がするのだ。
究極にシンプルだったり、普段使いする道具の割には意匠美に長けていたり、軽くすることや小さくすることが最優先でなかったモノに出合って、感動することがある。古いモノも新しいモノも、時代を吹き込むのは、いつの時代も手にした者次第なのだと教えられる。
posted:2009年05月12日 16:10



