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2008年03月13日

ほろ苦いが美味しい

四国出身のご夫婦が近くにいて、新鮮な”はっさく”をおすそ分けしてくれた。

08.03.13.四国のはっさく.jpg

子供の頃は、冬が近づくとどこからかみかん類や林檎が箱一杯届いて、食後やおやつの時間になると、「床の間から、みかんを幾つか持ってきて」と籠を渡されて取りに行くのが私の役目だった。時には、みかんだけでなく、「はっさくや伊予柑も持ってきて」と頼まれる。伊予柑はみかんより高級品で、はっさくは苦いものということは、子供ながらにわかっていた。だから、大人が、それも特に母や祖母、祖祖母といった女性陣が苦いはっさくを好んで食べているのが不思議でならなかった。

だが、私も大人に近づくにつれて、苦いものが美味しいことに気づいていった。最近までは、野菜もフルーツも甘くなることが大事とされてきたように思う。小さなトマトは、「あぁ、昔は何と言ったっけ?」とミニトマトという名を忘れかけるほど、今は甘いフルーツトマトが主流だ。昔ながらの、甘すぎない、さっぱりとした苦さのある果物は今となっては貴重かもしれない。そして思うのは、長い冬が明ける今こそ、そういうほろ苦さを身体が美味しいと感じていること。我が家のフキノトウも、そろそろ。熊も冬眠から覚めるころ。

posted:2008年03月13日 11:20

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