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2008年02月08日
李 安
アン・リー監督による映画を立て続けに観る機会があり、あらためてその繊細な美しさに感動した。
2005年 「ブロークバッグ マウンテン」 雄大な山麓での放牧シーンは、溜息がでるほど美しいアメリカの大自然。日本にはまずあり得ない空の広がりに、大陸という圧倒的なスケールを感じた。他界してしまったヒース・レジャーも、そこに行けば会えるような気がしてくるから、不思議。
そして、それから5年の時を遡ってもまだ斬新と感じる2000年の「グリーン・デスティニー」。まるで生きもののように風に揺れる竹林は、日本人にとっても馴染みのある風景。そこで描かれるのは一貫した”道”の世界であり、私にとっては精神性の美を感じる作品。何度観ても背筋が伸びる!
台湾出身の監督として、これほどハリウッドにその名を”刻み続ける”者はいないと言われている ANG LEE 監督だが、エンドロールに”李 安”の漢字を見つけると、同じアジア人として(そう、勝手に思ってよいのかどうかわからないが)無性に嬉しく思うのだった。どの作品においても根底に流れているものはアジアの伝統や文化であり、そこで”揺れ動く心”ではないかと思うから。アジアといっても広く、日本のような海を隔てた島国では、大陸続きに国境があるという感覚はなかなか理解できるものではない。だが、(大陸続きの)外国へ移住する日本人は私のまわりでも増えている。もうすぐ、日本の春を世界のどこかで無意識のうちに探す季節がやってくる。アメリカで働く友人夫妻は、そこで生まれた子供に”里桜”という粋な名をつけていた。日本に住む私たちよりずっと日本人らしい。
posted:2008年02月08日 14:09



