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Born Conduction Life in 軽井沢

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2006年03月14日

庭師を越えて

2ヶ月ぶりの八ヶ岳入り。軽井沢よりずっと日当たりの良い斜面のためか雪はどこにもない。スタッフは雪掻きした回数を憶えていて、いつもより楽な冬であったことがわかる。こんな年もあるのだなぁ...。
3月の雑木林は初めて見る。だいぶ木々の冬芽が膨らんだ。凍土も融けつつあり落ち葉の中から福寿草の黄色い花が顔を出していた。植物が春へ向かって静かに歩いてくるのがわかる。もう少しすると、凄いスピードで駆け抜けていくだろう。それに負けじと人も頑張っていた。まず中庭を見て「いったい、どうしたの!」と驚く私。冬の間のメンテナンスならわかる。が、デッキが増えたり、壁がなくなっていたりと、とにかく凄いリニューアルでその作業も終盤をむかえていた。12日、13日でパパさんと真吾さんがサラサドウダンの移植と枕木工事を行うという。林の造園工事はなんと9年ぶり!そんな貴重な瞬間に偶然立ち会えるなんて幸運である。「ずっとこの子を別の場所に移してあげたかった。それが何時かを待っていた」「今年はこの時期でもう土が融けてきている。そしてこの作業は2人でやりたかった」と話すパパさん。まるでわが子を慈しむような木の移植だった。移植を終えると冷たい雨が降りだし、パパさん今度は足早にデッキのペンキ塗りにとりかかる。全てが急ピッチで進められていく。翌朝は冷え込みが厳しく移植したドウダンが気になった。しかし、大丈夫!その横に新たに枕木の階段が作られる。大の男が4人がかりである。枕木をいじることは想像以上の大仕事なのだと知った。倶楽部の高台である場所は、階段がついたことでステージのようになって、最高の眺め。この3日間で劇的に倶楽部は変貌を遂げた。庭師としての技術はとうに越えていて、経験による研ぎ澄まされた感性をパパさんに見た。恐れ入った。私のいた3日間は、雨、晴れ、曇のち吹雪という天気で、雑木林はいろいろな表情を見せてくれた。どれも悔しいほど美しく、優しさに満ちていて、ああしてひとつずつ、少しずつ作り上げたものの集大成としての魅力なのだと思った。今日をもって私はここを卒業する。春、カタクリが咲く風景を私は知らない。これからはゲストとして四季折々の倶楽部を見ていこう。

posted:2006年03月14日 23:55

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