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2005年05月16日
玄関に置かれた山菜
金土日とフルで仕事をしたためゆっくりと休みたかったのだが、旦那さんも今日なら休めるというので有笠山へクライミングに向かう。自然の岩に触るのは3週間ぶりである。群馬県 有笠山周辺は岩場が多く、車窓からは無数の断崖絶壁が望める。しかし、それは秋~冬の間のことであった。今は、むせかえるような新緑に岩が覆われ、気をつけていないと有笠山を見失ってしまうそうになる。それほど景色が一転していた。
新緑の中に身を置いてのクライミングほど楽しいものはない。少しずつ木の名前を覚えてきたので、雑木林を歩くだけでも楽しい。これは、リョウブ、これは沙羅。葉の美しさもさることながら、幹にも美しいものがある。三大美幹と評される沙羅、アカツギ、シラカバ。歳月を重ねるごとに樹皮に独特の模様ができていく。私が岩にとりついていると、雑木林の奥から人が歩いてくるような足音がした。落葉がカサカサと音を立て、ときに立ち止まるような音。2人でその方向を見やると、人ではなくカモシカである。好奇心旺盛なカモシカがビレイ中の旦那さんの背後に至近距離で近づいてきた。私も岩にへばりついたまま振り返る。お互いにじーっと見つめ合って妙な気分だ。数分してカモシカは立ち去っていった。たじろきもせず悠々として。
夕暮れ前にクライミングを終え自宅へ戻ると、玄関にモミジガサが沢山置かれていた。モミジガサは有笠山にも生えていた山野草である。根がないということは、山菜として食べてくださいということだろう。書置きもなく誰が持ってきてくれたかわからない。念のため山菜図鑑で調べてみる。天ぷらとおひたしにすると良いらしい。だがしかし、いったい誰が?ご近所さんだろうか。いまは山菜シーズンなのでこういうこともあるのかな。せっかくなので料理にとりかかる。まず天ぷらで軽い歯ざわりを楽しみ、つぎにおひたしにする。湯がくとみるみるうちに湯が青みががったグリーンに染まっていった。草木染ができそうなくらいである。独特のえぐみと香りがとても美味しい。山野草としては、はじめはモミジのようでかわいらしいが次第にヤツデのようにグロテスクに成長するらしい。別名をシドケと言う。シドケ?どこかで聞いた覚えがある。先週行った和食屋さんでおつまみに頼んだぞ。「山菜の大様 シドケの茎のおひたし」ああ、思い出した。あのえぐみ、美味だった。結局、その晩はメールも電話もなかった。田舎らしい気遣いに感謝。
posted:2005年05月16日 15:43
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